タイの魚のうまい食べ方指南

タイを喰らう

岡野雅海

第七回 真ゴチ

本州中部以南から紅海迄の広範囲に分布。 内湾の砂泥地に生息する底着性の魚。 形は普通の魚と異なり、頭の部分を上から押し潰したような形で、頭が三角形で大きく、尾に向かってホッソリとしている。

シャム湾にも多く生息しているに違いないが、タイ人の好みに合わないらしく、漁師が見向きもしないので、鮮度の良い刺身向けを入手するのは難しい。 この状態は、魚屋としては喜ばしいのだが注文されてもアイヨッと言うわけにもいかず、しばしば客先からの苦情をいただくことになる。

このゴチ、珍しく夏場が旬という魚だが、タイランドでは通年ポツリポツリと市場に登場する。
「ゴチ釣りに行きたいね」

釣り好きの客の要望もあるが、何せ漁師に不人気な魚なので、エサ・ポイント共に分からず船を出せずにいる。   日本で真ゴチ釣りと言えば、完全にベテラン向きの釣りで、ビギナーがチョット、ゴチ釣りとはいかない。
  針に掛けるまでの呼吸が大変に難しく、ボウズもしばしばとか。

しかし、釣れれば大変美味しい魚なので、好者は止められない釣りでもある。

料理編

「先生、今回は真ゴチですが。」
「いいねえ。 型も良いし1Kgくらいかな?」
「1.2Kg、元気も良いです。」
「このくらいだとやる気になるね!」
「下処理からお願いします。」

下処理

薄づくり

「きれいな刺身が出来ましたが。」
「うん、タイの魚の中では黒鯛と並んでかなりイケル魚だね。」
「刺身以外ではどんな料理が?」
「スッポン煮、かな」
「それを教えてください。」

スッポン煮

「時間はかかりますが、割合簡単ですね。」
「そう、根気よく煮つめるのがコツ。 鍋の側を離れないこと。」
「煮物に共通ですね。」
「その通り。」
「ありがとうございました。」
「じゃ、また。」

ゴチ。 見かけの悪い魚は美味しい、の例え通り上品な味覚。
「女も見かけが良くないと気立てが良いよ。」
誰だい、余計な事いうのは!

岡野 雅海 (おかの まさみ)
海と水の専門家としてバンセンの水族館建設に関わる。 海、魚好きが高じ、現在は在タイ日本料理店向けの魚を専門に扱う卸業に従事。 そのかたわら、海と魚の研究を続ける。

取材協力・・・・日本料理店「みまた」 三俣哲士 氏

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第一回
調理用具
魚の保存方法
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第二回
イカ (頭足類)
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第三回
ツムブリ (あじ科)
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第四回
第五回
カイワリ (あじ科)
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第六回
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第七回
真ゴチ
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第八回
第九回
イイダコ
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第十回
イスズミ
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更新日:2001年2月27日